憧れがあった。
毎日見てきた、憧れの背中があった。
そして「気づく」。自分の好きなことは何かと。
モノを創る仕事をしたかった。
自分の手に残る「技術」を身につけたかった。
椅子を作りはじめ、日々新しいことばかり。
毎日が勉強の日々。
来る日も来る日も、押し寄せる仕事。
将来を見据えるよりも、目の前の出来事に対応する日々が続いた。
絶えることない業務に、付きまとう「プロ」としての要求と責任。
その重圧に心が折れそうな時もあった。
ある時…
助けてくれる仲間に気づく…。
「一緒にやっていこう。助け合おう。今を投げ出してしまうのは悔しいだろ?」
ふとした日常の会話だった。
やりたい事、好きな事、目指した背中…思いかえす出来事だった。
何かが大きく変わったワケではない。
それでも、日々の出来事に、また向かい合うには充分な言葉だった。
すると、先輩が、後輩が、会社が…自分に対し様々なことを投げかけてくれる。
そして、身に付く技術、増えていく信頼、周りに支えられている…それを実感する日々。
ある時、大切な人のために「椅子」を作った。
創り手として、自分が持てる精一杯の技術と、想いをこめて…。
そして実感する。
自分は、モノを作ることが好きで…。
その自分は、周りに支えられ創られてきたことを…。
なんでもない日常。ふとした瞬間の積み重ね。
当たり前のことを、当たり前にこなす。
何気なく聞こえるが…。
それでも、それは自身の過去を振り返り、未来を照らす素晴らしき「出来事」。
だから今日も、憧れの背中を追い、想いを胸に秘め、日々「出来事」を繰り返す。 |