凛とした佇まいに、独特の品格を纏うダイニングチェア。「ネオジャポネスク」というテーマを紐解き構築された一脚である。

背には伝統美の組子柄の装飾パネルを、脚には神社の建築様式の意匠をとり入れ、和のエッセンスを絶妙なバランスでちりばめた。研ぎ澄まされた上質感とともに、穏やかさや親しみも感じられるのは、和のDNAが引き継がれているからだろう。

張地は英国MOBUS表と裏で組子を二重にし、抜けの美しさを創出。 社のものを採用。光の加減で表情が変化
後ろからも表情の変化を楽しめる一脚。和の絶妙なバランスが美しい。
神社の建築様式に着想を得たデザイン
表と裏で組子を二重にし、抜けの美しさを創出。

組子はあえて二重にして抜け感をつくり、角度で見え方が変わる面白さも加えた。さらに、ウォールナットの深みを引き立たせるシャンパンゴールドの張地もまた光の加減で表情に変化が生じる。一脚の中に、一筋縄ではいかない魅力が織り重ねられているのである。

従来の和風・洋風の枠を越えた新たなスタイルは、現代空間の新たな可能性を広げていく。