継承と継続

畳の素材として使用される”い草”は、日本最古の書物「古事記」にも記されており、1300年以上にわたり日本人の生活を支えてきました。
しかし、過去30年間で人工い草や輸入い草の急速な普及により、日本のい草産業は消滅の危機に瀕しています。
い草の国内生産の95%以上を占める熊本県八代市の統計によると、1989年の最盛期には作付面積が約6630ヘクタール、農家数は5460軒ありました。

ところが2024年の統計によると、作付面積が319ヘクタール、農家数も266軒にまで激減し、ピーク時の5%以下にまで落ち込んでいます。
さらに、多くの農家が後継者不足や高齢化の問題を抱え、毎年30~40軒が廃業している状況です。
このままの状態が続けば、今後5~10年のうちに、い草産業そのものが消滅する可能性がある深刻な状況に直面しています。

私たちにできること

1. 継承

い草の美しさや機能性、そして1300年にわたり日本の住環境を支えてきた伝統産業が危機に瀕している現状を、多くの人々に伝える。

2. 開拓

い草を従来の畳ではなく家具に取り入れることで、その新たな可能性を広げ、世界中のインテリア空間に活路を見出す。

3. 継続

生活者の視点を大切にし、世界中の人々にい草を取り入れた新たなライフスタイルを提案する。さらに、その取り組みによって日本のい草産業にかつての活気を取り戻し、未来へと受け継いでいく。