働き方に大きな変化が訪れ、オフィスに出社する意味、オフィスの価値も見直されています。
出社したくなる素敵なオフィス、モチベーションが上がってコミュニケーションも生まれて働きやすいオフィスに変えていくことが求められています。
そこで効果的なのが、オフィスのリノベーションです。本記事では、丸わかり解説ということで、進め方や費用・期間の目安、注意点までお伝えしてまいります!

オフィスリノベーションの5大メリット

まずリフォームとの違いは?

リノベーションとリフォームどちらも耳にするワードですが、違いがよくわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、リノベーションの解説に入る前に、リフォームとの違いについて簡単にご説明します。

[リフォームとは]
老朽化したオフィスを入居当時の新品の状態に戻すこと。「マイナスの状態のものをゼロの状態に戻す」イメージです。

[リノベーションとは]
建物の性能を新築の状態よりも向上させる、価値を高めること。「新たな機能や価値をプラスする」イメージです。リフォームよりも工事の規模が大きくなる傾向にあります。

【メリット1】生産性が大きく向上

動線の改善や適したミーティングスペースの設置などによって働きやすい環境が整えば、スムーズに仕事を進めることができ、生産性・効率が大きくアップします。

【メリット2】モチベーションアップ

オフィスの使い勝手が良くなるとストレスが軽減され、さらにデザイン性も高くなれば社員のモチベーションが上がります。
気軽に休憩できてリフレッシュできるリチャージスペースや多目的スペースなどを設置することも、モチベーションアップに効果的です。

【メリット3】企業イメージアップ

社員にとって働きやすい環境を積極的に整える企業姿勢は、企業イメージの向上にもつながります。また、企業の理念・想いを反映したオフィスにリノベーションすることで、オフィスそのものが企業のメッセージを伝える存在として躍動します。
さらに、この会社、このオフィスで働いてみたいと思ってもらえれば、良い人材の確保にもつながるため、大きなメリットです。

【メリット4】経費の節減

古いオフィスは断熱窓や湿度調整ができる壁素材などは使われていないことが多いので、冷暖房の効率も悪く、光熱費が余計にかかってしまいますが、リノベーションによって高機能素材を導入すれば経費の節減につながります。

【メリット5】移転コスト削減

オフィスを移転する場合は敷金・礼金・引越し代・仲介手数料・各種保険料など様々な費用が発生しますが、リノベーションであれば、こういった移転費用は一切かけることなく、新しいオフィス環境を構築できます。

リノベーションのスムーズな進め方

【Step1】コンセプトの設定・イメージの明確化

まずは、どのようなオフィスにしたいのか話し合い、リノベーション後のイメージを明確にしていきます。

【Step2】見積もり依頼

次に見積もり依頼です。社内で話し合ったコンセプトやイメージをもとに、項目別で費用を明確にした見積もりを依頼します。

【Step3】依頼業者によるレイアウト作成

いよいよレイアウトの作成です。依頼する業者にコンセプトやイメージを伝え、具体化していきます。
作成期間の目安として1〜3週間は想定しておくことが必要です。

【Step4】デザインや設備など検討・レイアウトのブラッシュアップ

デザインや設備などを検討しながら打ち合わせを重ね、レイアウトをブラッシュアップしていきます。

【Step5】最終見積もり

大体のプランが決まり、理想のレイアウトに近づいてきたあたりで、改めて見積もりを依頼します。

【Step6】リノベーション契約の締結・施工開始

納得できるプランと見積もりが揃ったところで本打ち合わせを行い、オフィスリノベーションの契約を結びます。いよいよ施工開始です。

[工事の流れ ※全てをするということではなく、いくつか選択して行う場合もあります。]「仮説工事」足場の組み立て/壁・床の養生など

「軽鉄工事」壁や天井の骨組みをつくる

「内装工事」壁紙・クロス貼り/床の仕上げ/天井の仕上げ

「パーティション工事」オフィスの間仕切り

「電気設備工事」電線・LANケーブル・電話線の配線/コンセントの設置/照明の設置

「空調換気設備工事」エアコン・換気設備などの取り付け/配管工事

「消防設備工事」消火栓の設置/水源の設置/スプリンクラーの取り付け

「サイン工事」看板の設置

【Step7】施工完了・引き渡し

ついにリノベーションが完了!依頼内容と相違がないかなどを確認した上で引き渡しを受け、新オフィスがスタートです!

オフィスリノベーションの費用の目安はどのくらい?

改修内容や規模によって異なる費用の目安

[フルリノベーション]
床・壁・天井なども含め、自由に丸ごとリノベーション・・・1坪あたり30万円前後

[ポイントリノベーション]
オフィスの一画に新スペースを設置、デザインを変更するなど部分的リノベーション・・・1坪あたり10万円前後

[スケルトン化]
コンクリート打ちっ放しのように、最低限の空調や照明のみを取り付けた空間にするスケルトン化・・・1坪あたり10万円前後

リノベーション工事期間の目安はどのくらい?

実際の工事期間の目安は1〜3ヵ月

施工期間だけでなく、見積もり依頼や打ち合わせまで含めると3〜5ヵ月が目安ですが、実際の工事の目安は1〜3ヵ月です。30坪程度のフルリノベーションの場合は2〜3ヵ月程度が想定されます。
ただ、あくまでも目安であり、リノベーションの内容や規模によっても期間は変わるので、最適なスケジュールを立てておくことが重要です。

要確認!オフィスのリノベーション注意点

1.退去時の原状回復工事について

賃貸物件の場合は、原則として退去時に原状回復工事を行わなければなりません。
そのため、リノベーションをすれば原状回復に多額の費用がかかります。
退去時にどこまでの原状回復が必要であるかを事前に必ず確認しましょう。
古い設備なども処分せずに保管しておく必要が出てくるので、その費用についても検討します。

2.工事期間中の業務・仮オフィスについて

工事期間中は使用できないエリアが出てくるため、その際にも通常業務に支障が出ないよう対策を練っておくことが必要です。
また、ポイントリノベーションの場合は一部のみ使用不可で済むことが多いですが、フルリノベーションになると仮オフィスの確保もしておかなければならないので、余裕をもって準備を進めておきましょう。
そして、仮オフィスの賃料をリノベーション費用の中に加えることも忘れないようにします。

3.消防法の基準を満たしているか

フルリノベーションで間取りを変更するような場合には、消防設備の設置や届出が必要になることがあるため、消防法の基準を満たしているかどうかの確認も大切です。

4.コンセプトの共有はできているか

リノベーションを成功させるためには、最初にしっかりと明確なコンセプトを設定し、社内はもちろん依頼している業者の担当者とも共有しておくことが大切です。
費用や期間などの課題はありますが、コンセプトからズレていないかを細やかに確認しながら進めていくことで、オフィスをリノベーションする効果を最大化できます。

(全体のまとめ)
働きやすいオフィスへのリノベーションは、生産性の向上やモチベーションアップに繋がり、たくさんのメリットがあります。
もちろん費用は発生しますが、ポイントを押さえながら上手くリノベーションできれば、そのコストを上回る効果が期待できるので、良質な変化を起こす選択肢としておすすめします。