「インターネットの力で世界のビジネスを革新する」を企業理念に掲げ、研究開発型WEBコンサルティング事業を展開する「株式会社ペンシル」。創立30周年を見据えた「Road to 2025プロジェクト」の中で、オフィス環境の見直しを重要項目の一つに設定し、2021年12月に福岡本社を「天神ビジネスセンター」(※)へ移転した。「芯」をさらに強くし、「進」みはじめたペンシルが描く、「新」たな世界。その「シン・オフィス」の思考に寄り添い、新しい働き方を描き出す“世界に一つだけの家具”が設置された。

※福岡市が進める再開発促進事業「天神ビッグバン」の規制緩和、第1号案件。「天神ビッグバン」とは九州を代表する繁華街として有名な、福岡県福岡市中央区の天神エリアで進む大規模な再開発プロジェクト。

多様性のある自由な環境で、クリエイティブを追求。

株式会社ペンシル
代表取締役社長CEO 倉橋 美佳

本社移転にともない、フリーアドレスを本格的に導入しました。移転前は部署ごとでフロアが分かれていたため、コミュニケーションのとりづらさを感じるところもあったのですが、現在は自然と対話が生まれ、セレンディピティ(偶然の出会いや発見)を生み出せる環境が構築されています。

オフィス空間の中に様々なヒントがあり、クリエイティブ脳にスイッチできる最も働きやすいシチュエーションを社員一人ひとりが選びとれるようになりました。そのため、「筋斗雲型のソファ」をご提案いただいたとき、高い場所が好きなら高い場所の方がクリエイティブに仕事ができるのではないか、地面に足をつけて座る以外のデスクワークのスタイルがあってもいいのではないかと考え、多様性を重視した新たな世界「シン・オフィス」にとても合っていて面白いと感じました。

筋斗雲ソファ 。 ソファに上る為に設置したターザンロープは、社員が使い方をアレンジして靴の置き場所に。社員自ら自由な発想で使用している。

ヘビのお腹の中をイメージしたブースも、外部の音が適度に遮られ、カジュアルにミーティングができてアイデアが浮かびやすいと人気です。
もちろん実物ではありませんが、ヘビ以外にも、様々な動物や妖精がオフィス内のあらゆる場所に生息しています(笑)。そういった存在もセレンディピティを生み出しますし、様々な生き物が生息していることに、「多様性のある環境」というメッセージを込めています。

ヘビのお腹の中をイメージした打合せブース。 靴下や手袋で柔毛を表現し、 ブース周りの壁はクロスのはぎれを活用し、うろこ風に。 倉橋社長の個性が光るデザイン。

現在、2025年の30周年も見据えて推進しているDX経営は、つまり社員が働きやすい経営だと考えています。本社を移転し、ハード面での準備は整ってきたので、これからさらに進化を加速させていきたいです。

“世界に一つだけ”のウラ話

内装設計/株式会社アドアルファ
内装施工/株式会社伊藤建装

営業
株式会社アダル
本社営業部 第2グループ第1チーム
永田 祐紀


家具設計
株式会社アダル
本社プランニング室
清水 美穂


「ソファとしての機能を保ちながら、どのようにすれば最も筋斗雲のように見えるか」ということについて、徹底して検討を重ねました。キルティングの位置やウレタン構成など何度も話し合い、試行錯誤の連続でようやく完成し、納入させていただくことができました。
特に、2つのテーブルの高さに合わせ、どちらの場所でも作業しやすい座り心地を考慮しながら、筋斗雲のように見える形状を確保することが難しかったです。一番上の座面高は1200mm以上あり、座った際の安定感が必要不可欠なので、足裏がしっかりとつくように座面高と足の接地面の差を小さく設計しました。さらに、丸みをつけた形状にすることで自然にかかとが下がり、足掛けの役割として安定感を高めるようにしています。

意匠図
キルティング縫製検証図

通常のソファにはない複雑な形状ですが、木部・下地・張り・キルティングの正確性に職人技が注がれて完成しました。最終的にイメージ通りのソファになったと大変喜んでいただけて、とても嬉しく感じています。

【株式会社ペンシル】
https://www.pencil.co.jp/
福岡県福岡市中央区天神1丁目10-20 ビジネスセンタ- 15F
納入商品/筋斗雲ソファ、打合せブース KARASHIMENTAI / ABURIMENTAI