時代の移り変わりとともに、今、オフィス家具に求められているデザインやフォルムが従来のものと変わりつつあります。
これまで多かったのは、飾り気がなくシンプルなグレー単色、システマチックでいかにも“オフィス家具”といったもの。しかし、現在では働き方が変わってきたことにより、社員の満足度を上げるためのオシャレなデザインを積極的に取り入れたり、個人のデスクを決めないフリーアドレスで大きく自由なフォルムが求められたりと、従来とは明らかに異なってきています。
今オフィス家具に求められているものとは、一体何なのでしょうか。

オシャレな事務所のためのオフィス家具選びのポイント

社員の満足度を上げ、より働きやすい環境をつくるために、近年ではオシャレな事務所づくりに取り組んでいる会社が増えてきています。では、オシャレな事務所にするためには、どのようなポイントに気を付ければ良いのでしょうか。

オフィスの雰囲気は照明から

問題なく社内を照らせるものであれば照明はなんでもいい、と簡単に考えていませんか?
それは大間違い。
照明は社内の雰囲気を決定するとても大きな要素のひとつです。身近な例で考えてみても、子どもたちが思いっきり体を動かすプレイルームは明るいLED電灯、ムード満点なレストランはアンバーな間接照明と明らかに照明が違います。オフィスのようなLED照明が整然と並ぶレストランがあったとしたら、ムードも何もあったものではありませんよね。

「社内の雰囲気が暗く感じる」「どうも集中できない」と感じたら、それは照明を見直すべきタイミング。集中するための個人作業スペースは太陽光のような明るい色にしたり、社員たちがくつろぐリラックススペースは夕暮れのようなオレンジの色合いにしたりと、場所に応じて変えても良いでしょう。

オフィス家具は同系色で統一感を

オシャレな事務所づくりにおいては、オフィス家具選びもとても重要です。個性的な雰囲気を出したいと思い、いろいろなアイテムを取り入れてしまっては、雑然とした印象になってしまう場合があります。
そこで注目したいのが“色”。
会社のテーマカラーをまず決めて、差し色に1〜2色、合計3色程度で統一するようにすると、スッキリとまとまった印象が保たれます。ちなみに、色が同系色であれば素材が違ってもOK。逆に、同系色で違う素材を取り入れる“ミックスマテリアル”を活用することで、単調な印象を回避することができますよ。

今のスタンダードはフリーアドレスデスクタイプ

近年の働き方改革に伴い、一人ひとりのデスクを固定しないフリーアドレスデスクタイプが今、各企業で普及し始めています。フリーアドレスデスクを導入している場合は、個人個人のスペースを確保する必要がなく、まるでカフェのようなビッグテーブルを置くことも可能です。
いかに社員が働きやすく、満足度をあげられるオシャレな環境になるか。フリーアドレスの場合、オシャレにも機能にもこだわったオフィス家具を選ぶ必要があるでしょう。

一般的なオフィスとオシャレなオフィスの違いとは?

従来通りの一般的なオフィスと近年増えているオシャレなオフィスは、見た目が異なるだけでなく、様々な点が異なります。どのような違いがあるのか、具体的に見ていきましょう。

一般的な事務所デザインの場合

●効率を求めたレイアウト
休憩スペースなど、直接業務に関係ないスペースは極力省き、社員一人ひとりに固定のデスクを与える。

●チームが一塊になった島型のレイアウトが一般的
同じ業務に取り組むチームがひとつの島になって作業する、いわゆる島型(アイランド型)が多い。同じチームの人間が近くにいて意思疎通を取りやすいが、人の視線が気になり集中しづらいというデメリットも。

●個性がなく、画一的
従来のオフィスは、どの会社に行っても似たようなオフィス家具が使われ、見た目や働き方に差がないのが一般的。

オシャレな事務所デザインの場合

●自由に働ける環境を準備
働きたい場所で自由に働けるフリーアドレスをはじめ、休憩スポットを準備するなど、働きやすい環境に配慮。

●レイアウトは多種多様
自社のコンセプトをもとに、まるでキッチンスタジオのようなレイアウト、カフェのようなレイアウトなど、会社によって多種多様。

●それぞれの会社のカラーがわかりやすい
オシャレな事務所デザインは、会社のコンセプトやキーカラーをテーマに、それぞれが個性的なデザイン・レイアウトに仕上げている。会社毎に違った働き方があり、社員も働き方を選ぶことができる。

オシャレな事務所デザインに期待できる効果

効率を考えれば、決して従来の事務所デザインが悪いわけではありません。しかし、時代とともに働き方に対する考え方や価値観が大きく変わってきています。時代に則したオシャレな事務所デザインにすることで下記のようなメリットが得られます。

企業のブランドイメージを保てる

オシャレな事務所デザインは、ひとつとして同じものはありません。従来の事務所ならば、ある程度の“お決まりのパターン”がありましたが、オシャレな事務所にする場合は企業のカラーやコンセプトを考えて、イチから作り上げる必要があります。
その結果、その企業ならではのブランドイメージを体現した事務所になるのです。会社で働く社員はもちろん、訪れた取引先にも「こういう会社なんだ」と認知してもらいやすくなります。

従業員のモチベーションアップにつながる

価値観が多様化し、働く人を取り巻く環境が変わっている現代、自分らしい働き方を求める人が増えています。従来の事務所デザインでは、どの会社に行っても同じような働き方になるでしょう。しかし、オシャレな事務所ならば、自分らしくノビノビと仕事ができるので、働く人のモチベーションアップにつながります。

働き方改革導入のきっかけになる

働き方改革が求められている今、「改革したいけれど、どこから手をつけていいのか…」と悩んでいる経営者の方も多いでしょう。
そこで、まずはオシャレなオフィス家具を導入して、事務所デザインを少しずつ変更していってはいかがでしょうか?オフィス家具が変われば、働き方も変わります。働き方は「変えろ」と言われても、簡単に変えられるものではありません。まずは環境づくりを行うことで、自然に改革が進んでいくことでしょう。

時代とともにオフィスのあり方が変わってくるのは当然のこと。特に2020年には緊急事態宣言が発令されるなど、未曾有のコロナ禍に見舞われたこともあり、急ピッチでオフィス環境を変えざるを得ない会社も多かったでしょう。
しかし、これからはさらに働き方が変わっていくと考えられます。この機にオシャレオフィス導入を行い、より働きやすい環境づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。