コラム
COLUMN伝統工芸品や家具を活用し、「福岡造り」のおもてなしを。 五感で心地よいラウンジへ

福岡空港国際線の出国検査場通過後エリアにある航空会社ラウンジ「ラウンジ福岡」が、2024年9月にリニューアルオープンしました。3階から4階へ移設したことで滑走路を一望できるようになり、広さは従来の2倍以上でゆったりとくつろげます。
「リラックスゾーン」と「ビジネスゾーン」の2つのゾーンで構成され、空間演出コンセプトは「福岡造り」。五感で福岡らしさを体感でき、出発前の時間の価値を高めていく上質な空間です。
そこで今回は、その大規模なリニューアルプロジェクトについて、福岡国際空港株式会社の平山愛美様(ターミナル営業本部)と工藤紗也加様(国際施設開発推進部)にお話を伺いました。
2エリアでゾーニングし、用途に応じて快適に
利便性や空港サービスの向上を目的とした「福岡空港国際線ターミナルビル等増改築工事」の一環で、ラウンジのリニューアルにも取り組むことになりました。以前は3階にありましたが、滑走路を一望できて開放感抜群の眺望を確保できる4階へ移設し、従来の2倍以上の広さの中で、迫力ある離着陸を間近で楽しみながらゆったりとくつろいでいただけます。

旅行や出張など、空港を利用される方の目的は様々なので、用途に応じて快適に過ごしていただけるよう、ゾーニングも行いました。
ご家族やご友人をはじめ、複数名のグループでも一緒にくつろげるソファ席を多く設置し、特別感のある小上がりも設けた「リラックスゾーン」と、カウンター席が多めで、PC作業がしやすいワークスペースに加え、WEB会議にも対応できる専用ブースも設置した「ビジネスゾーン」に大きく分けています。


福岡の伝統工芸品を随所に効かせた空間
空間演出のコンセプトを「福岡造り」と設定し、特別感・高級感・洗練を感じていただけるように工夫して仕上げています。
まず、エントランスエリアでお出迎えするのが、スポーツ選手をモチーフにした博多人形で話題の博多人形師・中村弘峰氏制作の「黄金時代 龍の舞」です。そして、大川組子・博多織・小石原焼など福岡の伝統工芸品による上質な空間が、おもてなしの心を伝えます。大川組子の組子造作は立体組子になっているため、角度によって見え方が異なって、空間的な広がりにもつながっていますね。


博多織をタペストリー状に配置した織物造作や、大川組子・小石原焼・博多織で彩った壁面のアートワーク、さらにはお手洗いの洗面ボウルにも小石原焼を活用して「福岡造り」にこだわり抜いています。福岡が誇る伝統の美しさが随所に散りばめられているので、特別感を感じていただき、心地よく過ごしていただけると嬉しいです。


い草が香る家具で福岡の趣をさりげなく
家具についても、ラウンジとしての特別感・高級感を備えつつ、福岡らしさを演出できる家具を探していました。そういった中で出会ったのが、福岡の「い草」を活用したアダルさんの家具です。質が高くて高級感があり、全体コンセプトや空間の雰囲気にも合っていたので、選ばせていただきました。ラウンジの中に、小さな坪庭のようなイメージの植栽があるのですが、その和の趣にも寄り添ってくれていると感じます。
特に「い草」のソファは印象的とのことで、お客様からの人気も非常に高く、福岡らしさの演出にも効果が発揮されていて、ありがたい存在です。
五感で心地よい愛される場所へ
福岡をイメージし、久留米特産の銀梅花をはじめ、ウッドやハーブなど12種の天然精油をブレンドした「福岡空港オリジナルアロマ」も開発しました。福岡の豊かな自然と都市のバランス、飾らない自然体の中に洗練さが光る街といったイメージで仕上げられたハーバルウッドの香りです。また、軽食・ドリンクメニュー数はこれまでの約2倍で、新たに明太フランス・とんこつラーメン・筑前煮など福岡ならではのグルメを加え、福岡県産の日本酒や焼酎もご堪能いただけるようにし、福岡を五感で感じられて五感でお楽しみいただける場所となるよう工夫を重ねています。

福岡国際空港線 ラウンジ福岡
納入商品:ラファエル、キュリオ、レイカウンター、カトレアカウンター、ソファ 他