コラム
COLUMNアダルが設計からアートディレクションまで手掛けた「and roots FOREST SQUARE」がオープン! <androots株式会社>
「ヤーキーズ・ドットソンの法則」とは、生理心理学の基本法則であり、1908年に心理学者のロバート・ヤーキーズとJ・D・ドットソンが発見した理論です。要約すれば、「パフォーマンスを最大限発揮するためには、適切な緊張と安堵のバランスが重要である」というものです。
様々なジャンルの商品開発から販売までを一貫して行う、新進気鋭の企業 androots株式会社。
グループ企業を集約した自社ビル「and roots FOREST SQUARE」の新設に伴い、設計・施工をアダルが担当しました。
家具提案だけでなく、設計・内装などプランニング全体からアートディレクションまで手掛け、アダルの総合力を発揮する大きな機会となりました。

コンセプトは「ほどよい安堵感とここちよい緊張感の両立」。
全6フロアからなるそれぞれの階層の安堵と緊張の比率を用途に合わせて設定し、「柔らかい・硬い」「軽い・重い」など、コンセプトをを形成するキーワードをもとに、素材・質量・カラーリングなどを踏まえて空間を構成。
面と線を意識したレイアウトで視覚的な快適を保ちつつ、安堵・緊張を誘発するエレメントを随所に用い、パフォーマンス発揮に助力する空間設計を実現しました。


1F:Entrance&Meeting(安堵60:緊張40)
1Fのエントランス&ミーティングフロアでは、ラフな打ち合わせはもちろん、イベント等の使用もできるよう、100人が座れる設計に。スケルトンの状態から設計施工、外壁や柱までも全てアダルがプランニングを手掛けました。

家具の製造販売・選定はもちろん、空間全体のプロデュースまでも手掛けるメーカーは、全国でもそう多くありません。
しかも今回は、ビル全体を設計段階から手掛けた、アダルとしても初の試みです。
家具の特性を熟知するメーカーであり、「快適」という指針を持つアダルだからこそできるアイデアを随所に散りばめた造りとなっています。


新たな時代の会社にふさわしい働き方、人だけでなく、そこで生まれるアイデアがどう生まれるか、どう転がるかなど、人だけでなく人が生み出すものたちの居心地にまで思いを馳せた空間となっています。

4F:Free Address(安堵70:緊張30)
2~4Fのオフィスフロアでは、エレベーターを降りると洞窟のようなアプローチが。
他にも、コートラックの仕様や、畳の小上がりスペースには足がかり用に岩を設置するなど、空間で生まれるあらゆる行為にテンションを付けることで、気持ちのオン・オフの切り替えを手助けする仕掛けが散りばめられています。


また、4Fはフリーアドレスとなっており、安堵感が一番高くなるよう設計。
壁で完全に仕切るのではなく、視線が必ずどこかに抜ける仕様になっており、開放感を演出します。家具の突板も天然木に見えるよう、木目の柄の配置まで細かく指示し、違和感と閉塞感をなるべくゼロに近付けました。


6F:Meeting space(安堵40:緊張60)
ミーティング専用のフロアとして機能する6Fは、暗い色で空間の重心を取り、集中力を高める仕掛けが。例えば神社で使われるような「重たい・硬い・冷たい」と感じる素材を用いるなど、無意識下で生まれる緊張感を演出します。

対して、各ルームの家具には天然木など柔らかなマテリアルを採用し、ほのかな安堵感を漂わせることで、ストレス&リラックスの適切なバランスを実現。また、各ルームを隔てる壁は折戸仕様になっており、ひとつなぎの大会議室としても機能します。


厳格なアプローチの先には広いベランダがあり、区内の景色が一望でき、リフレッシュするための緊張の逃げ場を同フロア内に設計。自然光の入り具合などを計算し、各ルームのトーンを調整することで、空間での多様なシーンに応え、コミュニケーションを円滑にするレイアウト・デザイン・家具選定まで一貫して行った。

家具の製造はもちろん、プランニングのみならず、空間全体の設計やアートディレクションまで手掛け、アダルの総合力を発揮する貴重な機会となりました。
ひとつひとつの家具に親心を込めて作るメーカーならではの視点で、様々なお客様のニーズに合わせた快適を支えます。
ご入用の際は、ぜひご相談くださいませ。
and roots株式会社
福岡市博多区住吉2丁目16-36
担当:露口治(クリエイティブ事業部)、向井春莉(本社営業部)
納入製品:ノーマン・ハング・ロイ・ヴィラ 他
写真:藤本 幸一郎