コラム

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強度は業界水準の約10倍。季節の風景を邪魔することなくはたらく「カトレア」 

業務用家具は、カタログに掲載されている写真や価格、機能性といった情報で選ばれることが多く、具体的な座り心地や耐久性などをお客様に体験していただく機会が限られています。特に、距離や納期などの制約でショールームを訪問できないお客様にとって、納入後のイメージが具体的にわからないという声も少なくありませんでした。 

そんな声を受け、アダルでは2025年1月に『はたらく家具の通信簿』を創刊。従来の広報誌『はたらく家具』のスピンオフにあたる本誌では、納入後3年以上経過した物件を取材し、家具の耐久力や納入後の変化などについて、お客様から正直な評価をいただき、家具の“その後”を誠実にお伝えすることで、より安心して製品をお選びいただける情報を掲載しています。 

今回は、そんな『はたらく家具の通信簿』より、熊本県菊池市にあるレストランに納入された、アダルの定番チェア「カトレア」の納入後の様子についてお届けします。 

農のオーベルジュ 白金の森 レストラン「四季農」 

熊本県菊池市の大自然を、宿泊をはじめ様々な体験を通して愉しめる「農のオーベルジュ 白金の森」。併設されているレストラン「四季農」では、料理長が毎朝仕入れる季節の食材を楽しむことができ、2018年のオープンからカトレアをお使いいただいています。 


「椅子はひとつも壊れておらず、現役選手ですよ」とマネージャーの山内さん。なんと、オープンから6年近く経った今でも、納品した68脚すべて現役ではたらいているそうです。それもそのはず、なんといってもカトレアは、業務用家具業界における一般的な衝撃試験の回数が約1万回のところ、それを大きく上回る10万回もの試験をクリア。アダルの椅子の耐久性を象徴する存在であり、販売実績もNo.1を誇る人気チェアです。 

高耐久の秘密は、アダル独自技術の「斜線ホゾ」。ホゾ組とは、接合する際に、一方の材に作った「ホゾ」と呼ばれる凸部を、他方の材にあけた「ホゾ穴」と呼ばれる凹部に差し込む接合方法です。釘や金具を使わないため強固な接合ができ、材のねじれなどを防ぐ効果があります。 

アダル独自の技術である「斜線ホゾ」は、凸型の表面に細かい斜線の溝加工が施され、接着剤がまんべんなく接合部に行き渡るため、さらに強度を高めることが可能。業務用家具の中ではよりお買い求めしやすくなるよう、見えない部分のコストカットも好意的に評価されることもありますが、そうはいっても肝心の強度については技術を惜しまず、細部にもこだわり、品質を上げていく。まさにアダルの姿勢を体現した製品だと言えます。 


日々のメンテナンスは、コロナ禍の影響もあって、アルコールによる拭き掃除のみとのことでしたが、ここでアダル担当者より「アルコールは生地の劣化を進めるおそれがあるので、中性洗剤がオススメですよ」とコメントが。中性洗剤でも十分に除菌効果はあるため、アダルでは中性洗剤によるメンテナンスを推奨しています。 

「すべての個室の窓から、季節ごとの風景が見えるんです。それを邪魔しないデザインが気に入っています」と、山内さんは笑顔で語ってくださいました。 

ちなみに、カトレアの張地は300種類以上の中から自由にコーディネートが可能。材質やカラーリングによって印象が変化するため、多様なシチュエーションや景色に対応できます。張地を変えるだけで印象も大きく変えられるため、張り替えしながら長く活用できることもポイント。今回のように季節ごとの風景を邪魔しないカラーリングも、あえて明るい色で目立たせるなども自由自在です。 

レストランを利用されるお客様は20代〜80代と幅広く、2~3時間ほどゆっくり過ごされるそう。お客様とゆっくりコミュニケーションを重ね、料理だけでなく時間そのものを楽しんでいただくレストランのコンセプトに添って、カトレアは今も静かにはたらきつづけています。 


カトレアの通信簿 

カトレアの納入後の様子について、マネージャーの山内さんにお伺いしました。チェックポイントごとに、カトレアの様子をご紹介していきます。 

チェックポイント1 座面のへたれはないか? 

納入から6年経っても張地の破れはひとつも見られず、ミシン目のほつれすらも見当たりませんでした。「この子、すごいですね」と改めて確認した山内さんも驚きの表情。余談ですが、アダル社員も家具のことをよく「この子」と、まさに自分たちの子のように表現するのですが、その表現がお使いいただいている山内さんからも出たのが、嬉しいことでした。 


チェックポイント2 座面のへたれはないか? 

ほつれの他に、座落ちも見られず。一度の食事で平均2、3時間ほど過ごされるそうですが、皆さんくつろいでいらっしゃるとのこと。幅広い年齢の方々が、レストランで過ごす憩いの時間を邪魔することなく、静かにはたらいてくれています。 


チェックポイント3 その他、気になる部分は? 

「強いて言うなら、足裏の滑り止めのフェルトが剥がれやすいことですかね」と山内さん。いくつか張り直しをされている形跡が見られました。椅子を押し引きするのでどうしても仕方のない部分ではありますが、打ち込み式の保護パーツをご提案し対応を進めています。こちらも、数年使い続けたからこそ分かるポイントでした。 


人と一緒に歳を重ねる、はたらく家具 

「遠慮なく、正直な意見をお願いします!」とお伝えしたものの、特に劣化は見当たらず、取材陣も山内さんも改めて驚きの結果に。「変化としては、6年前は私も若かったので片手で椅子を引けていましたが、重く感じるようになって年齢を感じました(笑)」と笑顔で話してくださいました。家具を通して自分の変化に気付くのも、家具のこれからを取材する通信簿ならではの面白さです。ぜひお近くの方は、四季農での憩いの時間と、静かにはたらくカトレアの様子をご覧になってみてください。 

広報誌『はたらく家具の通信簿』は以下より請求&ご覧いただけます▼
https://www.adal.co.jp/pr-magazine


農のオーベルジュ 白金の森 レストラン「四季農」 
住所/〒861-1312 熊本県菊池市森北字白金2016-1 
納入商品/カトレア(2018年納品) 

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