太平燕かくあるべし。
ソウルフードを守りつなぐ。

1934年創業。熊本を代表する中国料理店のひとつであり、県内で知らない人はいないと言えるほどに愛され続けてきた名店。そしてその名物は、何と言っても「太平燕(タイピーエン)」である。「太平燕」とは、中国福建省の郷土料理を日本の食材に置き換えてアレンジしたもので、ヘルシーな春雨の麺に、たっぷりの野菜や海鮮が組み合わさっているところが特徴だ。「紅蘭亭」は、「太平燕かくあるべし」を掲げている。

例えば、春雨はよく出回っているデンプン入りではなく、緑豆100%で味わい深く。スープは鶏ガラと豚骨の共出しで、コクと味に深みを加えながら、口当たり優しく。塩は、非常に希少な天日干しの福建天然塩を使うなど、特別なこだわりが伝わる。全国的な認知度は決して高くないが、これぞまさに地元のソウルフード。「紅蘭亭」は、「太平燕」の本家として食文化を創造し、守りつないできた。

熊本地震の影響で長期休業。
より進化して、2020年に営業再開。

しかし、2016年4月に熊本地震が発生し、大きな影響を受けた下通本店は長期休業へ。約4年の歳月をかけてビルを建て直し、2020年5月、ついに待望の営業再開となった。制震ダンパーの設置に加え、段差のないフロアづくりなどバリアフリー化も実施。天井には檜を使用し、温もりと落ち着きのある居心地の良い空間が再び生まれた。メインダイニングは以前よりも厨房と客席の距離を近づけ、これまで以上に熱々の状態で料理を提供できるようになっている。

「快」を保つ木製ダイニングチェア。
これからも、物語のそばに。

そしてその新しい空間の中で、どこか懐かしい雰囲気を漂わせ、「紅蘭亭」のこれまでの歴史の深さを物語っているのが、独特な背のデザインが特徴の木製ダイニングチェア。ずっと安心して使える耐久性はもちろん、食事をゆったりと楽しめて、滞在時間が長くなっても「快」が保てる家具として選ばれ親しまれている。再び歩きはじめた「紅蘭亭 下通本店」。いつもその場所にあることが、たくさんの人々の支えとなる。

紅蘭亭 下通本店
熊本市中央区安政町5-26
電話/ 096-352-7177
納入商品/台北 別注仕様
営業用家具総合カタログ vol.11 ’83~’85