コラム
COLUMN【開催レポート】2025年新作展示会 in 福岡

2025年7月、カタログ『ADAL Standard Furniture Collection Vol.28』の発刊に合わせ、福岡で新作展示会を開催いたしました。 本コラムでは、ポップアップ会場の「WITH THE STYLE FUKUOKA」で行われた福岡会場の様子をレポートいたします。
実際に「見て・触れて」感じる3日間
展示会は7月23日(水)から25日(金)までの3日間にわたり開催され、のべ221名のお客様にご来場いただきました。 カタログやWEBではお伝えしきれない質感や構造などを、実際に「見て・触れて」ご体感いただける貴重な機会となりました。

今回の展示会では、営業スタッフだけでなく開発担当者も参加し、新カタログのコンセプトや商品開発に込めた想いを直接お伝えいたしました。
お客様には実際に手で触れていただいたり、座り心地をお確かめいただいたりすることで、製品一つひとつの魅力をじっくりとご案内することができました。

ご来場いただいたお客様からは、
・「椅子やテーブルに直接触れながら説明を受けることで、カタログではわからない製品の背景やこだわりを知ることができ、非常に興味深かった」
・「張地の柄には形状によって向き・不向きがあるなど、製作や開発現場ならではの話が伺えて、今後の選定に活かせそうだと感じた」
といったお声をいただきました。
また、
・「新作のコンセプトを空間として丁寧に表現されており、カラー展開も“空間になじむ”という言葉通りだった」
・「無垢材や突板の木目を活かした仕上げに感銘を受けた」
・「屋外スペースのアウトドア家具の展示が新鮮でした。また、木製家具の可能性を改めて感じることができた」
といったご感想もいただき、製品の魅力や展示空間の工夫を感じ取っていただけたことを嬉しく思います。



定員即満席となった永山祐子氏登壇のトークイベント
展示会最終日には、「建築と家具の調和」をテーマにトークイベントを開催いたしました。
建築家・永山祐子氏と、弊社 クリエイティブ事業部の露口が登壇し、建築と家具それぞれの視点から“調和”について語り合いました。
先着50名の事前予約制にて実施いたしましたが、受付開始後すぐに満席となるほどのご好評をいただきました。
前半では、「2025年大阪・関西万博 ウーマンズパビリオン」をはじめ、「東急歌舞伎町タワー」、「JINS PARK 前橋」などの近年の事例について、そのコンセプトや完成に至るまでのエピソードを多数ご紹介いただきました。

後半は、「建築と家具の調和」をキーワードに、建築と家具がどのように互いを引き立て合い、居心地の良さを生み出すのかについてトークを展開。
「土地の背景や制約を活かした設計の工夫」や「家具が感覚や行動に与える影響」など、建築家と家具メーカーそれぞれの視点から語られる対話は、多くのお客様が頷きながら熱心に耳を傾けておられたのが印象的でした。
双方の立場からの言葉に、「空間を考える」ということの奥行きを改めて感じていただけたのではないでしょうか。
さらに、永山さんには弊社の新作を含む商品の中から、ご自身が気になった商品を5点ピックアップいただき、それぞれのデザインや寸法感や実際に座った際の感想、さらに空間における使い方の可能性についてコメントを頂戴しました。
選定いただいた商品は、
Luna(ルーナ)・Fumo(フーモ)・Quark(クアーク)・Loto(ロト)・HipBar(ヒップバー)でした。



なかでも、Lunaについては、「細い径のパイプを繊細に組み合わせたデザインが印象的で、抜け感のあるフォルムが魅力的。1980年代のリバイバル商品というストーリーも共感した。」


Quarkについては、「女性にフィットするようなコンパクトな寸法感が心地よく、座奥が深すぎないことで、座る際にのけぞって偉そうに見えてしまいがちなソファが多いなか、自然な姿勢で座れる点が好印象」という実際に座っていただいた際のコメントも添えてくださいました。
プロフェッショナルならではの視点で語られる言葉に、製品の新たな価値を感じていただいたお客様も多くいらっしゃいました。

イベントにご参加いただいたお客様からは、下記のような多くのご好評をいただきました。
建築と家具のつながりを多角的に深める、密度の高いセッションとなった印象です。
・「硬い素材なのに柔らかい印象になる空間についてのお話や、『空間の余白』に関する内容が非常に印象的でした」
・「永山氏の代表作や直近の作品について、設計の背景が丁寧に紹介されており、
実務にも参考になる内容でした」
・「アダルさんの家具について話されたのは今日ここだけのトークだったと思うので興味深かったですし、家具に対しての見方も変わりました」
・「アダルさんのチャレンジ精神や、勢いを感じました」


ご来場ありがとうございました
ご多忙の中、展示会およびトークイベントにご来場・ご参加いただきました皆さまに、心より御礼申し上げます。
頂戴したご意見・ご感想のひとつひとつが、今後の製品開発や空間提案の糧となります。
引き続き、“快適な空間のアドバイザー”として、皆さまの空間づくりに寄り添えるよう努めてまいります。

永山祐子さんの著書ご紹介
トークイベントにご登壇いただいた永山祐子さんが、半生と仕事術を一冊にまとめた初の自叙伝『建築というきっかけ』(集英社新書)を2025年8月8日に発刊されます。
ご興味のある方は、ぜひこの機会にご覧ください。

